ディクテーションとは?海外在住者がやり方を徹底解説!
こんにちは!在米10年目、現地企業勤務のめお(@meeowmiya)です。
本記事では英語学習法のひとつ、ディクテーションの方法とその効果について説明します。
現地企業で働いたのち独立し、主な仕事相手がアメリカ人であることからアメリカで英語を日常的に使って生活しています。
ディクテーションは、英語を聞いてそれを文字に書き起こすという一見シンプルな練習方法ですが、実際には英語力全体を底上げするできる画期的な学習法です。
本記事では、ディクテーションの基本的なやり方から、効果的な練習方法、そして選ぶべき教材の特徴までを徹底的に解説していきます。
- 自分一人ではどうやってディクテーションを実践すればいいかわからない
- すでにディクテーションを実践しているけどもっと効率的な方法を探している
こういった方にこの記事が一助となれば幸いです。
目次
ディクテーションとは?
英語初心者には難しい?
ディクテーションとは、聞いた言葉を文字に書き起こす勉強法のことを指します。
手順としては非常にシンプルで、英語の音声やビデオを聞き、その内容を英語で書き留めます。
英語学習を始めたてだと、ディクテーションが難しそうだと感じるかもしれません。
話すのが早かったり、またはアクセントやイディオムが満載だと全てを完璧に聞き取ることは難易度が高いかもしれません。
ですが、自分が理解できるレベルの材料から始め、徐々に難易度を上げていくことで少しずつ慣れて上達していきます。
逆に初心者であればあるほど、ディクテーションによって得られる上達の伸び代は大きいです。
シャドーイングとの違い
ディクテーションとシャドーイングは、英語学習において用いられる二つのリスニング練習方法です。
しかし、これらは根本的には異なる目的と手法を持っています。
シャドーイングは、音声をリアルタイムで追いかけて発音する練習方法で、発音力やリズム感、フレーズの理解を鍛えるのに適しています。
一方、ディクテーションは、音声を聞き、聞いた内容を書き取ることで、聞き取り力や単語のスペリング、文法の理解を深めることができます。
シャドーイングは口から出る言葉に焦点を当てているのに対し、ディクテーションは耳から入ってくる情報をどのように理解し、記憶し、再現するかに焦点を当てています。
両者は、英語学習の異なる面を鍛えるため、お互いを補完する関係にあります。
シャドーイングは発音とスピーキングに重点を置く一方で、ディクテーションはリスニングとライティングに焦点を当てるため、これらを組み合わせて使うことで、バランスの良い英語力を身につけることができます。
ディクテーションのメリット
英語が聞き取れるようになる
ディクテーションの最大のメリットの一つは、リスニング力を飛躍的にアップできる点です。
まず英語の音声を聞きくことで、耳が鍛えられ、様々なアクセントや話し方に対応する能力がアップします。
最初はわからなくても自分が聞き取れなかった部分を何度も聞くことで理解できるようになり、リスニング力が飛躍的に向上します。
音声を文字に書き起こす過程では、聞き取りだけでなく、スペリングやライティング、単語やフレーズの理解もセットで行います。
そのためリスニング力だけでなく、英語力全体を底上げすることができます。
・耳が鍛えられ、リスニングの解像度が大幅にアップ
・わからなくても何度も聞くことで聞き取る力がつく
・アクセントや話し方など、細かいところに対応できるようになる
発音とスペリングの関連づけができる
ディクテーションのもう一つの大きなメリットは、発音とスペリングの間の関連性を理解できることです。
英語はローマ字とは違って「見たままを発音する」言語ではありません。
同じスペリングでも発音が変わる単語がありますし、逆に同じ音でも異なるスペリングを持つことがあります。
ディクテーションは、英語の発音パターンを直接学ぶのに非常に効果的です。
英語の音声を聞き、それを文字に書き起こすことで、どの単語がどのように発音され、それがどのようにスペルされるのかを実践的に学ぶことができます。
これは特に、英語のスペリングが難しいと感じている人や、発音とスペリングの関連性が理解しにくいと感じている人にとって、非常に役立つ方法です。
新しい単語を学ぶときや、既に知っている単語のスペリングを確認するときにも有用です。
・発音とスペリングどちらも注視でき、関連性を理解できる
・英語はローマ字とは違って「見たままを発音する」言語ではないため、関連付けが難しい
・単語・発音・スペリングを全てセットで覚えられる
文法力のパターンが見えやすくなる
ディクテーションは、文法力を向上させるための優れた手段でもあります。
具体的な文を聞いて書き起こすことで、英語の文法パターンや表現方法を直接見ることができます。
音声を聞きながら書き起こすことで、文の構造、単語の順序、時制の使い方など、文法の細部を理解することができます。
また、異なる文脈で同じ文法規則がどのように適用されるのかを観察することで、その文法規則の理解を深めることができます。
ディクテーションはまた、文の流れやリズムを感じ取るのにも有効です。
文法規則だけでなく、フレーズや表現の一連の流れを把握することで、英語の自然な使用方法を理解するのに役立ちます。
このように、ディクテーションは、リスニング、スペリング、文法理解の全てを同時に鍛えることができる非常に効果的な練習方法です。
・音声を聞きながら書くことで、文法の細部に注意がいく
・パターンが見えると、文脈ごとの使い方が学びやすい
・文の流れやリズムなど、こなれた英語を学べる
ディクテーションの練習方法
まずは音声を聞く
ディクテーションの練習を始めるための第一歩は、英語の音声を聞くことです。最適な教材については後述します。
音声を選んだら、まずは一通り聞いてみましょう。全体の流れを掴むことが目的です。
まだ何も書き取らずに、話の内容やトーン、表現されている感情などを理解することに集中します。
この初回の聞き取りは、まだ完璧に理解できなくても大丈夫です。
この段階では、単に全体の流れをつかむだけで充分です。具体的な単語や文法の細部を気にする必要はありません。
一文ずつ書き出していく
次に、音声をもう一度再生し、一文ずつ書き出していきます。
音声を止めて、聞き取った部分を書き留め、再び再生して次の部分を聞き取ります。
このプロセスを繰り返し、全ての文を書き出すまで続けます。
音声を聞きながら書き起こすことで、単語の発音とスペリング、そして文法パターンの理解が深まります。
また、リスニング力と短期記憶力も鍛えられます。
もし聞き取れなかったり、理解できなかったりしたら、その部分を繰り返して聞きましょう。
どうしても理解できない場合は、解答を確認しましょう。
聞き取れなかった箇所を復習する
ディクテーションの最後のステップは、聞き取れなかった部分を復習することです。具体的に何がわからなかったのかを分析し、深堀することで理解度が深まります。
例えば、特定の単語やフレーズが聞き取りにくかった場合、その単語やフレーズの発音を復習し、理解を深めることができます。
また、特定の文法構造が理解できなかった場合、その文法構造をおさらいし、理解を深めることができます。
ディクテーションに最適な教材の特徴
自分のレベルよりほんの一歩先をいくレベル感
ディクテーションの教材を選ぶときには、まず自分の英語力に合ったレベルのものを選ぶことが重要です。
あまりに簡単すぎるものを選んでも、あまりに難易度が高すぎるものを選んでも、ディクテーションの効果は十分に発揮されません。
最適な教材は、現在のレベルよりもほんの少し難易度が高いものです。
自分がすでに知っていることを繰り返し練習するのではなく、新しい表現や文法構造、語彙を学び、「適度な挑戦」をすることで英語力アップが期待できます。
・自分のレベルよりほんの少し難しい教材を選ぶ
・知らない表現や文法、語彙があるものがベスト
・「適度な挑戦」をすることで、英語力をさらにアップ
文章・音声どちらもある教材
ディクテーションは、同じ内容を文章と音声の両方から攻めるため、音声だけでなく、読める形の文章もあるものを選ぶことでさらに学習が捗ります。
自分が書き起こしたものと正解を比較し、自分の間違いを見つけることができ、学習がやりやすくなります。
特に、自分が何を間違えたのか、どの部分が難しかったのかを明確にすることができます。
文章を見比べつつ、単語のスペリングや文法構造を確認しましょう。
・音声・文章どちらもある教材を選ぶ
・文章では文法のパターンやスペリングをチェック
・文章と書き取ったものを比べながら、間違えた箇所を鍛える
一文一文が長すぎないもの
ディクテーションではそれぞれの文があまりに長すぎると、「息つぎ」ができるタイミングが難しくなります。
一文一文が適切な長さであるものを選びましょう。
長すぎない文章でディクテーションできる教材を選ぶことで、各文の内容をより深く理解することができます。
また、それぞれの文に集中し、詳細にわたって分析でき、新しい語彙や文法構造を学ぶ際に非常に役立ちます。
興味のある内容であればなおよし
ディクテーション練習は、興味や関心がある題材を選ぶことで、より楽しく学習でき、モチベーションも上がります。
また、あなたが興味を持っているトピックについて学ぶことで、そのトピックに関連する語彙や表現を自然に身につけることもできます。
再生速度が調整できる
あまりに速すぎると、聞き取れないことがあり、逆に遅すぎると勉強にならないことがあります。
ディクテーションの再生速度は、聞き取れるよりギリギリ先のものがベストです。
最初は標準よりゆっくりの再生速度でも構いません。
これにより、各単語とその発音をはっきりと聞き取ることができます。
慣れてきたら速度をだんだんあげてみましょう。
練習を進めるにつれて、再生速度を徐々に上げることで、より自然な話し言葉の速度に慣れることができます。
・再生速度が速すぎると聞き取れず、勉強にならない
・聞き取れるよりギリギリ先の速度がベスト
・最初はゆっくりでオッケー
・慣れてきたら、速度を上げる
ディクテーション練習時の注意点
5回以上繰り返して分からなかったら、答え合わせに移る
ディクテーションの練習中に、どうしても理解できない部分がある場合、5回以上繰り返してもまだ分からなければ、答え合わせに移りましょう。
答え合わせの際には、どこが分からなかったのか・なぜわからなかったのかを分析することで、次に生かすことができます。
スペルにこだわり過ぎない
ディクテーションはスペリングの練習でもありますが、100%の精度でスペルにこだわりすぎる必要はありません。
ディクテーションの主な目的は、英語の音と意味を結びつけることです。
スペリングが完璧でなくても、音声と内容を正しく理解することが最も重要です。
また、英語の音とスペリングの関連性を学ぶことで、自然とスペリングの改善につながります。
スペリングを完璧にすることにプレッシャーを感じすぎず、まずは英語の音声を理解することに集中しましょう。
聞き取れなかったポイントを分析する
ディクテーションの練習後は、聞き取れなかった部分を復習することが重要です。わからなかった部分を分析し、次に生かすことができます。
例えば、特定の単語やフレーズが聞き取りにくかった場合、その単語やフレーズの発音を復習し、理解を深めることができます。また、特定の文法構造が理解できなかった場合、その文法構造を更に研究し、理解を深めることができます。
これらの分析は、ディクテーションの練習を通じて習得した知識を固め、将来的なリスニング力の向上につながるため、非常に重要なステップです。
ディクテーションにはオーディブルを使うのがオススメ!
オーディブルは、文章と音声が一緒に提供される、再生速度が調節できる、興味のある題材を選べるなどディクテーションに最適な条件をすべて満たします。
オーディブルは多様なラインアップが揃っており、様々なトピックやレベルのものの中から、自分の興味や英語レベルに合ったものを選ぶことができます。
何より、オーディオブックは教材では学べない、生の英語を学べるのが最大の魅力です。
実際の会話や物語を通じて、自然な英語のリズムや発音、イントネーションを聞くことができるのはオーディブルだけ!
Audible多様なラインアップの中から好きな英語コンテンツに簡単にアクセス可能!英語力向上に興味がある方はぜひ登録してみて下さい。
まとめ
以上、「ディクテーションとは?海外在住者がやり方を徹底解説!」でした!
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