メディカルイラストレーターとは?【徹底比較|イラストレーターとどう違う?】
こんにちは!めお(@meeowmiya)です。アメリカでフリーランスメディカルイラストレーターとして活動しています。本記事では
この記事を読むことで得られることは以下の通りです。
- メディカルイラストレーターとは何か理解できる
- イラストレーターとの違いがわかる
- メディカルイラストレーターとして活躍するメリットがわかる
私の略歴は以下の通りです。
宮本麻央(みやもと まお)
メディカルイラストレーター歴5年。神戸大学大学院理学研究科生物学専攻修了、University of Illinois at Chicagoメディカルイラストレーションプログラム修了。フリーランスとして大学・大学病院・研究機関・製薬企業のイラスト・映像制作、情報設計やコミュニケーションデザインを行う。アメリカ、日本、カナダ、ドイツ、中国など世界を相手に活躍。
主なクライアント様(敬称略)
海外 | 日本 | |
---|---|---|
研究機関 | ハーバード大学 マサチューセッツ工科大学 スタンフォード大学 エモリー大学 カナダ国立研究機構 ソウル大学病院など | 東京大学 理化学研究所 北海道大学 東北大学 神戸大学など |
企業 | Johnson and Johnson Jassen Astra Zeneca GSK Boehringer Ingelheimなど | Amanaなど |
目次
メディカルイラストレーターとは
メディカル・イラストレーターとは自然科学・医学とデザインの両方のバックグラウンドを持ち、医療や自然科学研究分野の情報デザインに特化したイラストレーターです。
よく「医療・科学系のイラストを描けるイラストレーター」と勘違いされ、実際にそう名乗っている方も多いですが、真の意味では自然科学の高等教育を受けているということが決定的な違いです。
メディカルイラストレーターの人口
正規の教育を受けているメディカルイラストレーターは世界に2000人、公認資格を持つメディカルイラストレーターは世界に500人、修士以上の自然科学教育と公認資格を持つ私のようなメディカルイラストレーターは世界に50人程度存在します。
メディカルイラストレーターの歴史
知名度が低いため新しい分野だと勘違いされがちですが、メディカルイラストレーションの歴史は15世紀まで遡ります。
レオナルド・ダヴィンチは世界初のメディカルイラストレーターとされていますし、日本では解体新書の杉田玄白がメディカルイラストレーターの基準を満たしていると言えるでしょう。
また世界初イラスト解剖学書を執筆したネッターは1980年代の人物です。
簡単なお仕事内容
シェーマ
学術論文表紙
図解、患者教育
ウェブサイト制作
医療従事者教育
コロナ禍におけるマスク着用の患者プロモーションを担当しました。
製薬プロモーション
アニメーション以外にもVCプレゼン資料やイラストなどを担当します。
守秘義務により非公開とさせていただきます。
普通のイラストレーターとはここが違う!
ここからは、メディカルイラストレーターがイラストレーターと違う以下の3点を解説します。
- 高い科学リテラシーとサイエンスの現場経験
- デザイン実績とメディアの引き出し
- ストーリー性と教育デザイン
①高い科学リテラシーとサイエンスの現場経験
メディカルイラストレーターは自然科学の高等教育を受けていることがイラストレーターとの最大の相違点です。
私は神戸大学理学部生物学専攻にて皮膚がんの研究をし、アメリカでメディカルイラストレーションを専攻することで、自然科学・デザインのダブルマスターを取得しています。
このように、メディカルイラストレーターはサイエンスの現場での実務経験があり、リサーチ能力や論理的思考能力、研究や医療の現場の文脈の理解が強みのひとつです。
②デザイン実績とメディアの引き出し
メディカルイラストレーターはイラストに限らず、3DCG、プログラミング、映像などの多岐にわたる技術を持っています。
科学・医療にまつわる複雑なコンセプトを伝えるためには、そのコンセプトに最適化したデザイン手法を使うことが不可欠です。
簡単なグラフがいちばん効果的な例もあれば、3Dや映像を使う方が適している場面もあります。
コンセプトに応じて最適なメディアで対応します。
③ストーリー性と教育デザイン
「サイエンスを伝える」ためには
- 科学的に正しいこと
- 作品が美しいこと
を両方満たすことが大切です。
メディカルイラストレーターはこの2つが重なったときに生まれるストーリーや教育デザインに一番価値があると考えています。
イラストの良さとコンセプトの面白さを同時に理解し、興味深いストーリーを作るお手伝いをさせて頂きます。
メディカルイラストレーターとして活躍するメリット
私が思うメディカルイラストレーターとして活躍するメリットは以下の通りです。
- 圧倒的ブルーオーシャン
- クリエイターとしての社会的信用が高い
- 参入障壁が高く流行に左右されにくい
①圧倒的ブルーオーシャン
繰り返しになりますが、私と同等の教育レベルを持つメディカルイラストレーターは世界に50人しかおらず、日本でも教育レベルの違うメディカルイラストレーターは50人程度しか存在しないため、圧倒的ブルーオーシャンです。
②クリエイターとしての社会的信用が高い
クリエイターやフリーランサーは実力に関わらず、何かと社会的信用が低いですが「科学者」としてのバックグラウンドがあるため、社会的信用の高いイラストレーターということができます。
新卒収入も一般のイラストレーターと比較して高い傾向にあります。
③参入障壁が高く流行に左右されにくい
②と関連して、教育機関が長く誰でも簡単に名乗れる職業ではないため、いわゆる「お勉強ができる」イラストレーターにとっては絶好の職業です。
デッサンなどの基礎スキルが最重要で流行に左右されにくいため、盤石なキャリアパスを形成できます。
まとめ
以上「メディカルイラストレーターとは?」でした!
あまり知られていませんが魅力的なキャリアパスです。イラストレーターとしての選択肢として、参考になればと思います。
「役に立った」と思っていただけたら、シェアいただけますと幸いです。ブログやWEBサイトなどでのご紹介もとても嬉しいです!
👇メディカルイラストレーターになりたい、勉強してみたい!という方向けにより詳しい内容を以下にまとめています。
👆メディカルイラストレーションが学べる学校
👆メディカルイラストレーション大学院受験完全ロードマップ